データサイエンスのPMとして
— データサイエンスプロジェクトのマネージャーとして意識されることはありますか?
マネジメントに移った時に最初に感じたのは、プロジェクトの方針決定に関する重責です。
機械学習モデルを作るとなると、ベストプラクティスは分かるし、評価指標もある。結果はわかりやすい。
— 経験を積まれるとそういった感覚が身につくのですね。
ただ、マネジメントは方針の良し悪しを客観的に決めづらい。そしてデータ分析はシステム開発と違い、失敗する可能性がある。不確実性が存在して、全てがうまくいくわけはないんです。
複数の方針の中から最も成功する可能性が高いものを選ぶ難しさ。
『事例と経験からデータと目的変数を聞いたら、大体の実現可能性の精度がわかる。』
この感覚がないと結構厳しい。
— 容易なハードルではありませんね…。
PMとしてのキャリア
— データサイエンスのマネジメントとしてのキャリアを選ばれたのはどういった背景でしょうか?
データサイエンティストとして、スペシャリストとして専門を追求する道と、マネージャーになる選択肢がありました。
ただ、今後スペシャリストの競争は激化していくと思いました。
— なぜそのように思われたのでしょうか?
分析は奥が深いが、スペシャリストとしての能力は実はビジネスの場以外でも伸ばせるんです。例えばKaggle・研究・統計検定。ここで生き残るためには、常に最先端の技術を伸ばす必要がある。
また、AutoMLの普及によってモデルを作る部分は機械に代替され得るため、生き残るのは難しいと考えたんです。
— なるほど…。
データ分析プロジェクトのマジメント能力は、ビジネスでの実戦経験でのみ得られる経験。
人が育つ環境が限られているので、アナリストよりも人材が不足しているように感じます。
— 大変勉強になりました。本日はインタビューをお受けいただき、ありがとうございました。